霧多布(北海道)
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厚岸郡浜中町の霧多布岬で周辺の海をスコープで観察すると、通年ウミスズメ類が観察できます。 冬は越冬するウミスズメ類が南下してきて数が増えるので、おすすめです。ラッコも時々観察されています。
霧多布岬の先端から20m北側にある通称ピリカ岩では、1991年まではエトピリカが繁殖していました。 私が観察に通った1986年と1987年には3ペアが繁殖し、巣穴の前で羽を広げて日向ぼっこをする姿が見られたり、 キビナゴをクチバシにくわえて沖から巣穴へ戻る際に目の前を一直線に横切る姿が見られました。 ピリカ岩ではオオセグロカモメが100羽近く繁殖し、キビナゴをくわえて巣に戻ってくるエトピリカから食べ物を横取りしようと上空で追い回したり、 巣の入り口付近で待ち伏せしていました。
1992年以降は霧多布アゼチ岬沖の小島近海でエトピリカが観察されています。
現在、ピリカ岩の崖や周囲の海上にエトピリカのデコイが設置されています。双眼鏡で見ると本物と間違えてしまうかもしれません。しばらく見続けていると全く動かないので見分けられるでしょう。
霧多布のエトピリカについては、民宿「エトピリカ村」 の片岡さんが北海道新聞社から出版した 「エトピリカ」ISBN4-89363-986-2 に詳しい記述があります。
片岡さんは blog「なまけもの日記」にエトピリカの観察情報をアップデートしています。 また、2010年にNPO法人エトピリカ基金 を立ち上げ、再びピリカ岩でエトピリカが繁殖するように活動されています。
霧多布岬駐車場から車で10分のところにある霧多布湿原センターはきれいで快適な施設です。
あぜち岬の手前に霧多布温泉ゆうゆがあります。これは津波の時の避難場所を兼ねて作られたそうです。